お知らせ
せきぐち – 2014年11月号
2014年11月26日
「ジョセフィーヌ」の鐘の吊り台設置について
運営委員長 奥野博章
「ジョセフィーヌ」は、関口会館エントランスに置かれている鐘(アンジェラス)です。明治の初期にはるばるフランスからやってきました。
それ以来、築地から関口へと場所を変え厳かな鐘の音を奏でていましたが、1964年聖マリア大聖堂献堂の際に現在の鐘楼ができたことにより引退しました。その後30年ほどはルルド横の旧鐘楼に吊り下げられていましたが、旧鐘楼が取り壊された後は、ルルドの洞窟を経て関口会館の床に永く平置きされたままになっています。
鐘は本来吊り下げて奏でるものです。明治以来、司教座のある教会の鐘として誇りある歴史をもつ齢約140歳の「ジョセフィーヌ」も少し悲しげに見えます。
現在、献堂50年記念事業として「ジョセフィーヌ」のために大聖堂に吊り台を設置する企画を進めています。ミサの前に、かつてのように厳かな鐘の音を響かせてあげましょう。
「ジョセフィーヌ」の沿革
1876年(明治9年)フランスで鋳造され、姉妹の鐘である「ルイーズ」とともに、当時司教座が置かれた築地教会の鐘楼に設置されました。日本近代法の父と呼ばれるボアソナード博士による寄贈でした。
大きいほうの「ジョセフィーヌ」は、1920年に司教座が関口に移された時に運ばれ、鐘楼に設置されました。戦時中に軍に供出させられそうになったのですが、明治憲法記念会から、我が国法制整備の功労者ボアソナードの銘の入った鐘を鋳つぶしてはならないとの強い申し入れがあり、それを免れたとの逸話が残っています。
しかし、空襲を受け鐘にひびが入ったために、ひどい音になりましたが、1957年に主任司祭荒井金蔵師を中心に信者が協力して改鋳を行い、原型そのままの姿と音色によみがえり、ルルド脇に建てられた鐘楼に吊り下げられたとのことです。その後のことは、冒頭に記載したとおりです。なお、小さい方の「ルイーズ」は築地教会に残され、今は、聖堂内に吊り下げて設置されており、日曜日のミサの時刻を告げています。
「ジョセフィーヌ」の外側の前面には、キリストと弟子達、背面にはマリアと天使の姿が浮彫されています。また、寄贈したボアソナード夫妻の名前や、1957年に改鋳されたことの記述を読み取ることができます。
吊り台設置の記念事業について
本年9月、関口教会運営委員会にて、献堂50周年記念事業として吊り台を設置する方針を決議しました。
教区本部に承認を願いでたところ、大司教様も、かねてより気にかけておられたとのことで、関口教会に対して、「ジョセフィーヌ」を実際に使用できるようにしたいので、協力してもらいたいとの依頼書をいただきました。また、韓人教会に声掛けしたところ、快く賛同していただきました。関口・韓人教会双方の信徒に寄付を呼びかけ、吊り台の設置資金にあてたいと思います。
現在、設計を進めているところですが、固まり次第ご報告いたします。設置の時期は来年1月から2月を見込んでいます。
募金は11月中旬からを予定しています。詳細は追って、週報やチラシなどでお知らせいたします。
主旨をご理解の上、皆さまのご協力を頂きたくお願い申し上げます。
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