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雑草が気になる性分
2018年07月28日
先週(7月17日付夕刊)の毎日新聞「憂楽帳」というコラムに、同感する言葉が載っていました。紹介させていただきます。
東京都小平市の体験農園に参加して三年になる竹島一登さんは、30㎡の農地を借りて、農園主の吉野光政さんの指導を受けながら、約90世帯の仲間とともに家庭菜園を楽しんでおられるとのこと。土曜日の朝は決まって、吉野さんの講義と実施指導を受けておられるそうです。日焼けした吉野さんから受ける指導は、笑いの中にも心に沁みる教訓があって、大きな励みの元になっているそうです。呼びかけの中にこんな言葉がありました。「雨で雑草が増えるのは自然の理だが、放置すれば種が周囲に広がり、病気も媒介する。草取りも豊かな土づくりの一環だ。もっと真剣に畑と向き合ってほしい。」
雑草の大切さを説く貴重な言葉です。7月も終わりに近づいて雑草も伸びる勢いが衰えてきました。しかし、油断はできません。やぶがらしは、暑さにも乾燥にも負けていません。地中の深いところから水分を取って伸びてゆきます。あっという間に1mや2mの茎を伸ばして、木や花の上に葉っぱの覆いをかけてゆきます。どくだみは、その地下茎から芽を出し、暑さを物ともせずに伸びてゆきます。カタバミは、暑さの中で種を実らせ、時期が来たら弾けるようにして周りに種を撒き散らします。その種の数は、一本のカタバミから何百個になると思います、エノコログサも、伸びて猫じゃらしの穂をつけますが、一本の穂から何十という実ができることでしょう。
とにかく、じっと土地を見つめて、雑草が出たら引き抜くという作業を繰り返して花や野菜を守ってゆくしかないのです。田んぼに稲を植え続けて米をとってゆくのを三年やめて、放置したら、その田んぼから米を取ることは難しいと言われています。福島でも、二年はほっといていたけど、あと、米作りができなくなるので、採れた米を飼料や肥料にしてでも、田植えをして、いつも通りに稲作をやるという農家がかなりありました。一度草ぼうぼうにしたら、元に戻すためにいつもの何倍も手がかかるということです。
身の回りの空き地に目が行くと、つい、雑草が気になります。放っておけばいいのですが、気になります。せっかく、お花畑になった庭を、雑草の庭にしたくないという気持ちが働くからです。困った性分ですね。
西川哲彌 神父
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