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愛の喜び
2017年09月23日
[福音箇所 マタイ20:1−16]
教皇の使徒的勧告「愛のよろこび」は現在の教会が抱える大きな問題について述べています。その一つとして、教会は離婚再婚者(教会で結婚した後に教会外で再婚した者)の聖体拝領を認めないと言う規則があります。実際にはこのような規則を知らずに聖体拝領をする人もいます。いっぽうで真面目にミサに参加するも、聖体拝領をせずに苦しみに耐えている人もいます。このような状況を見て教会の教えに戸惑う人もいます。
なぜこうした規則があるのでしょうか。キリストと教会の愛の一致(愛の一致)は、聖体によって実現されていますが、離婚再婚者の生活状態はこの愛の一致と矛盾しているからです。教会の規則は決して信者を縛るものではなく神からの恵みです。信者はこの恵みによって、より適切に教会の教えに沿った生き方ができ、霊的に成長できるのです。
結婚が破壊しかけたとします。離婚する前に、二人は教会の教えを思い出す必要があります。司牧者は二人の状況を理解し、静かに寄り添い、祈り、二人に適切な助言を与えることによって結婚の破綻を防げられるかもしれません。仮に結婚が破綻しても聖体拝領が可能な生活環境が保てる可能性もあります。
離婚者が適切な手続きをせず教会外で再婚してしまった場合でも、教会は彼らに寄り添って共に祈り支援します。画一的に教会の規則を持ち込んで司牧を行き詰まらせることを避け、なぜ二人の生活が愛の一致と矛盾する状態に陥ってしまったのかをよく理解し、そこから神の教会における最適な解決策が見出せるよう祈ります。
教皇はおっしゃいます。「事情がどのようなものであったとしても、神の掟を万全に生きることが困難な人に向き合って、愛の道を歩み通すようにと招く声を響かせなければいけません。兄弟愛はキリスト者の一番の掟です。」
聖ヨハネ・パウロ2世の回勅や田中昇神父の「カトリック教会における婚姻」と共に理解を深めて下されば幸いです。
三田一郎 助祭
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