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コンポスト 近況報告2
2017年07月15日
昨年秋、カテドラル構内の片隅に、落ち葉を入れておく箱を作りました。大きな箱で、縦90センチ、幅180センチ、奥行き90センチです。昨年は、このような箱を三つ作りました。文京区の保存樹に指定されている直径が2メートルもあるケヤキの木を始め、ルルドの周りはかなり大きく成長した樹木がそびえ立っています。常緑樹は少ないので、春に新芽を出して、秋には、全ての葉が地上に落下し落ち葉として集められ、袋に入れられゴミとして出されるわけです。45リットル入りのビニール袋に入る落ち葉の量はしれています。秋は落ち葉で、ゴミ収集舎が満杯になっていました。コンポストという名の箱を作ったのは、腐葉土(落ち葉と土を混ぜ、腐らせて作る堆肥)を作るより、とりあえず箱に収めて体積を半減させるような発想があったのです。その前に、毎日出る落ち葉の山を収容するのにどれだけの容量の箱がいるかということでした。
結局、三つの箱で全ての落ち葉を収容できることがわかりました。もちろん、ふわふわの状態では入りっこありません。入れては足で踏み固め、また、入れてはふみかための工程があってのことです。落ち葉だけではなく、むしった雑草も入りました。
十月から入れ始めて十二月までの落ち葉で三つの箱が満杯になり、ふたで閉じられました。そして六月までの約半年、落ち葉は自らの重さで半分近くに沈んでいました。そしてある日、壁を隔ててのお隣さんから、匂いがして窓も開けられないほど困っているというクレームがついたのです。内心気になっていましたので、すぐに90リットル入る丈夫な袋を買ってきて全ての落ち葉を入れて移動しました。今、二つの大きな箱は空っぽです。梅雨に入る前に移動しなければならなかったのです。
箱は今の所、そのままです。事情によっては、箱も移動しなければならないかもしれません。今、緑に輝き、炭酸同化作用で周りに爽やかな風を提供している葉っぱも、あと三ヶ月すれば、落ち葉になって庭を黄色に染めます。その落ち葉は集められて箱に入れられるでしょう。そして約半年で半腐葉として土の中に埋められ、花や樹木の肥やしになるのです。一年のサイクルが巡ってきます。
西川哲彌 神父
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