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洗礼者ヨハネ
2014年12月13日
聖書には、偉大なヨハネが二人登場する。洗礼者ヨハネと使徒ヨハネである。
キリスト教が全世界に広まった現代、ただヨハネといえば、十二使徒の一人で福音書記者でもあるヨハネのことだが、二千年前は逆だった。ルカの福音書によると、弟子たちはイエスに、「ヨハネも弟子たちに教えたように、私たちに祈りを教えてください」と頼んで、主の祈りを教えてもらったという(ルカ11章)。そのヨハネは洗礼者ヨハネにほかならない。
彗星のように現れ、大勢の人に洗礼を授けていたヨハネこそメシアかもしれないと、少なからぬ人が期待したことだろう。しかし、洗礼者ヨハネは「私はメシアではない」と断言した(ヨハネ1・20)。
ヨハネの福音書は、洗礼者ヨハネの生き抜いた使命について深く思索し、美しくまとめている。「神から遣わされた人がいた。その名はヨハネである。この人は証しのために来た。光について証しをし、彼によってすべての人が信じるようになるためである。彼は光ではなかった。しかし、光について証しをするために来た」(ヨハネ1・6-8)。
山本量太郎神父
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