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わたしはこの方を知らなかった
2014年01月18日
今日のヨハネ福音書の朗読箇所には、二回も「わたしはこの方を知らなかった」と洗礼者ヨハネが言う場面が出て来ます。なんだか不思議な言葉のように感じます。
洗礼者ヨハネの母親と聖母マリアは親類だと聖書に書かれていますから、もしかして、どこかで出会っていたかもしれません。以前から、洗礼者ヨハネとイエスが知り合いだったかどうか、単に面識があったかどうか、ということをここで言っているとは思えません。
そうした外見上のことでも、顔見知り程度のことでもなく、もっと深い本質的なものを指していると思えます。
わたしたち人間の間でも、よく知っているようでも「知らない」ことが現れることがあります。その「知らない」ことがその人の本質に触れるものである時、そこには犯しがたい神秘が潜んでいると感じることがあります。それこそ、その人だ、と、腑に落ちる程に納得することがあるものです。多分、洗礼者ヨハネは、そんな体験をしたのではないでしょうか。
このみ言葉から、わたしの好きな一つの短い歌を思い出しています。
それは「わたしはなりたい、キリストを生きる人に、わたしはなりたい、キリストを生きる人」という繰り返しの歌です。
新しい一年が始まりました。昨日も今日も変わらないキリストですが、まだ「知らない」キリストに出会いたい、キリストの神秘にもっと深く触れたい、という大きな願いを持ちながらこの年を始めました。毎日、まだ知らないキリストとの出会いを深めていきたいものです。
Sr.品川ヨシ子
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